「平和のシンボル」
先日、発生しました台風19号の被災地のことを覚えます。今回の台風では三遠地区には大きな被害はありませんでしたが、10月24日現在、NHKの調べでは死者85人、行方不明者9人となっています。また、堤防の決壊は7県71河川の130か所に上っています。私が一昨年まで牧会をしていた長野教会周辺でも千曲川が氾濫し、甚大な被害が出ています。
千曲川沿いには長野教会員の方も多く居住されていましたので、早速、長野教会の代議員に状況を確認したところ、幸いにも全員、安否が確認できました。ただ、以前も自宅が千曲川の氾濫で浸水された長野と新潟の県境の飯山市に住む信徒ご夫妻のことが気がかりでしたが、娘さんのところに避難され、ご自宅も浸水を逃れたようです。長野教会の会堂は高台にあるので浸水被害には合わなかったようですが、屋根等から多少の雨漏りがあったようです。
気候変動等により最近は毎年ではなく毎月のように日本列島は自然災害に見舞われています。被災地の復旧・復興が一日も早く進むことを祈ると共に、私たちもいつ災害に襲われても大丈夫のように、日頃の準備をさらに進めることができればと思います。11月30日(土)には、栄光教会藤枝礼拝堂で『「熊本地震に学ぶ」~南海トラフ地震に備えて~』が開催されます。多くの方が参加され、災害対策の基本である「自助・共助」の準備ができる機会となればと思います。
さて、そのような中で日本中を歓喜させているワールドカップラグビーが開催されています。日本代表チームのベスト8入りを決定したスコットランド戦の最高視聴率は53.7%、平均視聴率39.2%は今年の全番組でトップとなりました。まさに、代表選手が今回の台風で被災された方を、試合を通して少しでも励ましたと言っていたことが最高の形で実現しました。
今回、日本は同じグルーブの世界ランキング2位のアイルランドを破って、予選1位でベスト8に進みました。参加チームは、それぞれの国旗などを掲げて入場します。しかし、アイルランド代表チームは二つの旗を掲げて入場します。一本は緑・白・橙の3色のアイルランド国旗、そして、もう一本はアルスター(北アイルランド6州を含む地方)旗です。それはラグビー代表がサッカーや五輪と違って南北統一チームで出場するからです。
もともとアイルランド島は島全体が一つの国でした。それが、複雑な歴史を経て、現在の形になっています。そして、北アイルランドでは60年代後半か30年の間、アイルランド系とイギリス系住民の対立が激化し、3,600人もの犠牲者を出しました。しかし、その紛争の間も統一チームは維持されたのです。
アイルランド代表チームはまさに平和のシンボルなのです。
みのり教会野口勝彦
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