「神さま!」
今年も、残念ながら九州、岐阜、長野などで豪雨災害が発生しました。(7月11日現在)毎年のように発生する災害が、ある意味、風物詩の一つとなりつつある現実に恐ろしさを感じます。今から3年前に発生した九州北部豪雨は記憶に新しいところですが、私の初任地の一つは、その九州北部豪雨が発生した隣町の二日市教会でした。私は時間雨量100mmという豪雨を車の中で、その土地で初めて体験し、あまりの恐ろしさに近くのショッピングモールの立体駐車場に逃げ込んだことを昨日のことのように思い出します。また、ニュース映像から流れ出る氾濫した水の速さは、名古屋の天白川沿いで体験した東海豪雨を思い出させます。九州・長野は、どちらも牧会した土地であり、テレビから流れ出るニュースを見ながら、それぞれの土地に住まわれている信徒の方お一人お一人のお顔が浮かびました。
私は、その被害情報を随時知るために、総合テレビを、ほぼ一日中音声を消し、画面の情報を確認しながら仕事をしていました。皆さんもご存じの通り総合テレビでは朝と昼、そして夕方に、連続テレビ小説が放送されています。今はちょうどみのり教会のある豊橋市も舞台の一つになっている『エール』が朝と昼に放送されていますが、、もう一つ、夕方の再放送枠では岡崎教会のある岡崎市が舞台の一つである2006年の『純情きらり』が放送されています。
今年は新型コロナウイルスの感染で、私たちが体験したことない年となっていますが、先日、この影響で、岡崎教会が中日新聞三河版に『岡崎点描』の一つとして紹介されました。中日新聞の岡崎支局長の話によると、今回の感染の影響で各種イベントが中止となり、イベント記事がなくなったので、これを機に地元、岡崎を見直すこの企画が立案され、その一つとして岡崎教会を選ばれたそうです。
私たちは、現在のように大災害が発生し、先が見えない状態が続くと、不安に襲われますが、神さまはいつも私たち一人ひとりを、私たちが考えもしない形で励まし、見守ってくださっています。今、連続テレビ小説の舞台が、この三遠地区の二つの教会が所在する土地が舞台になっていること、そして、地元紙に大きな写真入りの岡崎教会の会堂が掲載され、紹介されたこと。これらの出来事は、どれも偶然ではなく、神さまが私たち一人ひとりを励まし、見守っているしるしであると私は思っています。
朝、放送されている『エール』の中で、キリスト者一家の父親が突然事故で召天した時、その父親を失った子どもたちに、母親が「お父さんはあなたたちのそばにいる」と語りかけ、「4人で力を合わせて生きていく」と決意し、豊橋の表浜海岸で、海に向かって「お父さん!」と4人で叫ぶシーンがありますが、私たちも「神さま!」と心の中で叫び、豪雨被災者の方を覚え、この危機を乗り越えれることができればと思います。
みのり・岡崎 野口勝彦
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