2022年5月23日月曜日

《三遠地区使信 №1208》20220522 「 神さまの花壇 」

  「 神さまの花壇 」

  5月も残り10日となりました。間もなく6月、梅雨の季節となりますが、今(5/11)、五月晴れの青空の下、新緑からの木漏れ日がこの牧師室に差し込んでいます。この季節になると私はいつも、新緑に包まれた信州の牧会時代を思い出します。

カトリック教会では「5月は聖母月としています。聖母月の信心は近世からのもので、18世紀のイタリアで盛んとなりました。この5月は、四季折々の中で春の訪れとともに自然界の実りをもっとも感じさせてくれ、また主の復活の喜びと希望に満ちた月でもあります。そのような思いをもってこの月をマリアにささげ、マリア崇敬のために祈り続ける信心が伝統としてなされてきたことは当然のように考えられます。」(カトリック中央協議会HP引用)夏の代表的な花であるマリーゴールドは、聖母マリアの祭日に咲いていたため「マリア様の黄金の花」とも呼ばれています。

先日まで田原礼拝所は、今年もデージーなどの花々が庭一面に咲き誇り、「あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」(ルカ23:43)いるようでした。






田原や豊橋などの東三河は全国有数の花卉栽培が盛んな地域で、いつも、街中に花が溢れています。

みのり・岡崎教会でも、信徒の方々のご奉仕で、いつも花壇には花が満ちています。先日も、豊橋礼拝所の入口の花壇に、日々草など夏から秋にかけての花が植えられました。




この花壇について、当時の、豊橋教会(みのり教会の前身)の牧師であった高塚先生が宣教50周年記念誌の中で次のように語っています。

「私は転任になると必ず。まず朝祷会がどこで行われているか探します。当時は、豊橋朝祷会は豊橋駅のすぐ近くの『まきの屋』という食堂の二階で行っていました」「朝早く起き。駅に隣接する食堂まで歩いて行きました」「初めてだったので自己紹介をしました。『今度ルーテル教会に来た高塚と言います』と言うと一人の年配の方が」『あそこは幽霊屋敷だね』『近所に迷惑しているよ』と意地悪そうに言いました」「確かに見栄えの悪い教会でした。周囲の人たちが『幽霊屋敷』と呼ぶのも無理からぬことかもしれません」「何となく落胆しながらぶらぶら教会に戻りました。途中」「一人の魚屋さんのような格好をした中年の方が手際よく前日の野菜や魚の残りを片付け、あたりをほうきできれいにしていました。何ともない光景だったのですが、しばし心を奪われました。我に返り、『そうだ、幽霊屋敷を神様の教会にしよう。草をとりバス停の前に花壇を作り、花を植えよう』と言う思いにかられ、勇んで教会に戻りました」

それから50年、この花壇は様々な信徒の方々の奉仕で守られ、いつもきれいな花を咲かせ、教会の前を通る人々の心を和まし、神さまの平安を伝えています。

各教会での日頃の献花奉仕、花壇奉仕等の皆様に改めて感謝したいと思います。

 みのり・岡崎 野口勝彦



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