「ありがとうございます」
新年明けましておめでとうございます。新型コロナウイルスで明け暮れた2020年が終わり、新しい年が与えらました。今年も暫くの間は、コロナ禍の中での生活は続きますが、新しい年が与えられた今、改めて「新年明けましてありがとうとございます」と神さまに感謝したいと思います。
さて、昨年のクリスマスの時期に、この新しい年と同じような福音(グッドニュース)が届きました。それは、一昨年の10月の令和元年東日本台風(台風19号)による千曲川氾濫によって被災したりんご園からりんごが届いたことです。2019年12月22日の使信の中で私は、そのりんご園のことを次のように皆さんにお伝えしました。「先日、松本教会員の方から台風19号による千曲川の氾濫によって被害を受けたりんごが送られてきました。その方は被災後、大学生を連れて被災したりんご園などでボランティア活動をされているということで、そのりんご園で水に浸かっていない出荷できないりんごがあるので送っても大丈夫ですかという問い合わせをいただきました。一昨年まで、長野・松本教会を牧会していた私は、テレビから被災のニュース映像が流れる度に、日毎、寒さが厳しくなる信州で、順調に復旧が進んでいるのか気になっていましたので、即答で、『是非、送ってほしい』とお願いをしました。そして14日・15日の礼拝の中で このりんごの経緯と被災地の復旧・復興の状況をお話しし、被災地を覚えてお祈りいだたけるようお願いをしました。また、りんご園の方へのカードへの署名もお願いしました」そのりんご園の再生したりんごが昨年のクリスマスに届いたのです。
千曲川の堤防が決壊してから7カ月後の2020年5月13日、デジタル朝日新聞では、同じように被災したリンゴ園の方の話を次のように伝えています。「長野市津野の松原久美子さん(65)は、3品種を育てている約1500平方メートルのリンゴ畑で、実を大きくするための花の摘み取り作業に追われている。今は対岸にある須坂市のみなし仮設のアパートから車で約20分かけ、ほぼ毎日通う。堤防決壊で自宅は全壊。畑の木は水没し、木を支える棒を保管していた小屋も壊れたが、リンゴの木はほぼ耐え抜いた。ボランティアが次々と集まって泥をかいてくれたからだ。松原さんは『木に息ができるようにしてくれた。皆さんに感謝の言葉を伝えたい』」。
また、りんごが届いた同じ時期に、今年3月には被災から10年を迎える東日本大震災の被災地から、石巻市で養殖されている新鮮な生ガキなどが次々と届きました。りんごと生ガキ、神さまはこの二つのものを通して、どんな困難が襲ったとしても必ず再生し、復興することを今、新型コロナウイルスで苦しむ私たちに伝えてくださっています。そのことに心から「ありがとうございます」と私たちは新しい年を与えられた今、感謝を述べれればと思います。
みのり・岡崎教会 野口勝彦