2023年7月20日木曜日

《三遠地区使信 №1268》20230716「疲れた者、重荷を負う者」

先日、一本の電話が私の携帯電話にかかりました。その電話は以前牧会していた松本教会の信徒の方からのお電話でした。私がその電話を取るやいなや、その方は礼拝当番をお休みしたことをお詫びされました。私は、また、現在の私と同姓の牧師と間違えて電話されていると思い、そのことをお伝えすると、その方はびっくりされましたが、5年ぶりに最近の近況などをお話ししてくださいました。

電話は、このように突然かかってきますが、先のように懐かしい電話もありますし、そうでない電話もあります。その電話を用いて活動をしているボランティア団体から先日、広報紙が届きました。それは、名古屋いのちの電話の広報紙です。そこには私がYMCAに入職した際に働かれていた方が現在、事務局長をされ、以前、事務局長として働かれていたお二人が召天されたことが記されていました。そして、『善き隣人になるために、私たちにできること』と題し、「いのちの電話は、1953年ロンドンの英国国教会牧師チャド・バラーが、ロンドンタイムスに自分の名前と電話番号とともに『あなたのいのちを絶つ前に、私に電話ください』という1行の広告を出しました。これが『サマリタンズ(善き隣人)」の始まりです。その『善き隣人』になるための基本が傾聴です。厚労省の発表によると2022年の自死/自殺者は前年より847人増加して*21,881人でした。105060代の増加が特徴で、特に小中高校生の自殺は小学生17人、中学生143人、高校生354人の合計が514人で過去最高になりました。一方日本財団が若年層を対象に2022年に調査した結果では、若者の44.8%が希死念慮をもった経験があり、19.1%が自殺未遂・自殺準備の経験がありました。つまり、希死念慮経験者の4割が自殺未遂・自殺準備の経験者となります。しかも希死念慮が生じた際に約6割が誰にも相談せずに、自殺に関する公的な相談窓口への相談はわずか2.4%でした。これは『SNS上で初めて知り合った人に相談する』の4.5%よりも下位になっています。一方希死念慮を生じた時に利用したいサービスでは『24時間相談できること』」(42.8%)が上位となり、いのちの電話にとって今後の大きな課題になります」と記されていました。*参考:2022年交通事故死者数2,610

人生には多くの喜びと希望と共に悩みや不安も尽きません。信徒の皆さん、そして牧師も例外ではありません。先月、耐震改修工事が終了した復活教会で地域教師会退修会が行われましたが、今回は、教区長が「教会も牧師も信徒も悲鳴を上げている」と教区総会教区長報告で報告されたことを受け、各地区、教会、そして、牧師が抱える悩みを率直に語り合いました。

イエスさまは、そのような私たちひとり一人に先週のみ言葉の中で疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう」マタイ11:28と言ってくださっています。                           

                                                                                                                みのり・岡崎 野口勝彦 



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