2022年7月4日月曜日

《三遠地区使信 №1214》20220703 「 天地創造」

今日は7月の第1日曜日、今年も後半に入りました。7月に入ると本格的な夏の到来のように感じますが、今年の夏至は6月21日でしたので、すでに昼間の時間のピークは過ぎています。ちなみに今年の立秋は8月7日です。私たちはこのように過ぎていく季節を毎年、何気なく過ごしていますが、この季節もまた、神さまから私たちに与えられた恵みです。

今年の4月5日に脳梗塞のため天に召された写真家の白川義員(よしかず)さん。彼は、この神さまから与えられた世界を、写真という方法で、その偉大さを伝えてきました。私も神学生時代、神学校の図書館の書庫で彼の写真集『旧約聖書の世界』に出会い、その写真集の迫力に圧倒された記憶があります。

彼を紹介するホームページには「イラクはかつて撮影目的の人間にはビザを発給しなかった。しかし白川は外務省の全面支援を受けて初めてビザを取得し、イラン、イラク戦争直前にメソポタミア全域の徹底的撮影に成功」「また、聖書の重要な舞台は地政学的に今日も重要で、軍事基地になっている場所が多い。これらの軍事基地に入る許可、加えて基地内で撮影する許可はこれまで不可能とされてきたが、白川は人脈をフル廻転させ4年間を要して総て許可を取得し、初めて例外なく聖書に記述されたその現場で撮影することに成功した。撮影期間は3年だが許可取得の時間を加えればこの仕事にかけた時間は7年間になる。これもまた不可能を可能にした前人未到の仕事であったからこそ、全米写真家協会から写真史上10人目の最高写真家賞を贈られたのである」と紹介しています。

その彼を偲んで、先日、「白川義員“天地創造”を撮る」(2018年)が再放送されていました。その番組は、彼の人生最後の作品『天地創造』の撮影の旅に密着する番組で、人類が誕生する以前の「地球原初の姿」を写し取ることをライフワークとする彼の旅に密着ドキュメントしていしました。

その番組の中で彼は、「神さまが私に見せた一瞬」、「神と言うのは、私たちを創造して、私たちを生かしてくれるもの」、「史上のすべてですよ」と神さまの偉大さを吐露します。そして、「『人間が人間になった原点』を見せるのが私の仕事」、「私が生きているのはこの仕事をするために生きているんだからね」と自分の使命を明らかにし、「こういう風景が信仰心を創り出していたんですよ」、「人間の知恵なんて超えているんですよ」、「神は絶対存在すると信じているんだよ、そのことを伝えるのが私の仕事なんだよ。でないとこんなところに写真を取りに来ないよ」と自分の信仰を告白します。

 私たちも、この彼のように、私たちに与えられた自然の豊かさや多様な季節の恵みに改めて感謝し、新たに与えられる今年の残り半年を共に過ごしていくことができるように祈りたいと思います。  

みのり・岡崎 野口勝彦





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