「復活の日」
新型コロナ感染者が愛知県でも2,000人を突破し、今日(9月5日現在)まで緊急事態宣言が発出されています。そのコロナによる世界の死亡者数は455万人(9月4日17時現在)を超え、その数は、間もなくニュージランド一国の人口に達します。
最近、「“復活の日”の衝撃〜コロナ“予言の書”〜」という番組が放送されました。今から、10年前、つまり、東日本大震災発生の2011年11月にも今回のコロナと同様に小松左京さんに焦点があてられた番組「想像力が未来を拓(ひら)く~小松左京からのメッセージ~」が放送されていました。その番組は「東日本大震災、原発事故と想像を超える災害が立て続けに起きています。私たちは、幾度となく想定外ということばを聞かされてきました。しかし、半世紀も前から小説の中で未来に警鐘を鳴らし続けていた人がいます。ことし7月に80歳で亡くなった小松左京さんです」と紹介され、その一つの作品として『復活の日』が取り上げられ、「中学生のころ映画化されたものを見てその後、小説を読んだのを覚えています。ウイルスが世界中に広がるという恐ろしさを初めて感じましたが、どこかで、実際には起こるはずはないだろうという気持ちも持っていました。しかし、小松さんが多くのSF小説の中で描いてきた問題が、今、いろいろなところで、現実のこととなっています」と放送されました。その放映10年後の今、その予言が現実となり、緊急事態宣言が、また、発出されたのです。奇しくも、この作品が発表されたのは前回の東京五輪開催年の1964年。ここにも不思議な一致があります。
先日、ステンドグラス作家である松本教会員の方から予期せぬ手紙が届きました。その内容は、石巻市の方からステンドグラスのお礼が届いたというものでした。そのステンドグラスは、元々、松本教会に飾ってあったものでしたが、8月の使信でお伝えした東日本大震災被災地での「つるしびな」プロジェクトの中心メンバーが2015年5月に長野・松本教会を訪問*1された際、その方が「素敵なステンドグラス」と言われたのを作家の方にお伝えたしたところ、被災地に贈呈したいとうことになり、2016年6月の女性会連盟被災訪問時に、仮設団地集会所でお渡ししたものです。そのステンドグラスが先日のその方に渡ったということでした。そのステンドグラス*2は白い鳩をあしらったものです。
ノアの箱舟物語で、鳩はオリーブの小枝をくわえてノアの元へ帰還し、水が引いたことを知らせました。この後、大地に降り立ったノアは、神である主に祭壇を築き、ささげものをし、主は「人に対して大地を呪うことは二度とすまい」(創8:21)と約束してくださり、神さまはノアとの契約のしるしとして、大空に虹をかけ、ノアに祝福を与えられたのです。このため、オリーブの枝を持つ鳩は、神と人間の和解のシンボル、人間が神との和解によって得た平和な世界を共に築いていく平和を象徴するシンボルとなったのです。今、このような福音が届けられたのは、先の小説の名の通り、コロナ禍からの「復活の日」が近いことを私たちに知らせているのです。 みのり・岡崎 野口勝彦
*1長野・松本教会ブログ(2015年5月27日~29日)でご覧いただけます。
https://naganomatsmoto.blogspot.com/search?updated-max=2015-06-07T17:05:00%2B09:00&max-results=5
*2ルーテルとなりびとブログ(2016年6月25日)でご覧いただけます。
http://lutheran-tonaribito.blogspot.com/2016/06/
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